■長雷お初

長雷で妄想です。



中在家さんと不破さんはくっついても、なかなか体の関係には進展しないと思います。
不破さんに一回でも手を出してしまうと、人並み以上に執着してしまうだろうことを中在家さん自身が自覚しているので、なかなか踏ん切りがつかないのですよ。
不破さんは、中在家さんが迷っているのを知りつつも、手を出してくれるのを根気強く待っているんです。
でも、あまりに長く待たされてしまい、痺れを切らして自分から中在家さんの元に行くのです。

「僕は先輩と触れ合いたいんです」

中在家さん唖然。まさか、不破さんから来るとは予想もしなかったんですよ。
不破さんはすっかり腹をくくってますから、大変積極的にコトをなそうとします。
自分の服はもちろんのこと、中在家さんの服までどんどん脱がせます。
中在家さん、ビックリしすぎて何も出来ません。
いよいよ何もまとわぬ姿になった時、ようやく中在家さんが動くのです。

「・・・後悔しないか?」
「このまま先輩と触れ合えないままの方が、よほど後悔します」

これで、ようやく踏ん切りがついた中在家さんです。


その後、自らの予想どおり、中在家さんの不破さんへの執着は周りの人間が引くほど激しいものでしたが、本人たちは幸せです。
この世は二人のためのもの〜なんてことは思ってもいませんが、まあ、それに近い状態です。
中在家さんも不破さんも、「ああ、やっぱり結ばれてよかったな」と思ってました。
が、中在家さんの卒業を迎えて、状況は一変。
会いたい時に会える関係から、会いたくても会えない関係に強制的に変更です。
会えない淋しさを思い出で紛らわせる日々を送るんです。
「やっぱり触れてもらってよかった。先輩の温もりを思い出すだけで幸せな気持ちになれるもの」
と、前向きな不破さんに対して、
「やっぱり触れなければよかった。不破の温もりを思い出してしまって、余計に辛い・・・」
と、後ろ向きな中在家さん。
「後悔しないか?」と問うたハズの中在家さんが後悔してしまうという結果になりましたとさ。


こんな長雷どうでしょう?














■図書で花火大会

花火で妄想です。



図書委員会で本の整理をしていると、どこからか打ち上げ花火の音が風にのって聞こえてきます。
今日は川辺で花火大会の日です。
「あ〜、せっかくの稼ぎ時が〜」
ぼやくきりちゃん。
それに対し、まったく我関せずで黙々と職務を全うする中在家さん。他の図書委員も、黙々と仕事をこなします。
きりちゃんも深いため息をつくと、後ろ髪をひかれつつ仕事に戻ります。


黙々黙々黙々・・・。
図書委員全員、真面目に仕事に励んだおかげで、いつもより早めに本の整理も終了。(いつもは完璧主義の委員長のせいで、夜半まで終わらない)
それでもやっぱりバイトが出来なかったことが心残りで、全然うれしくないきりちゃん。
「今頃、乱太郎もしんべヱも花火観てたのしんでるんだろうな・・・」
ちぇっ、と一人腐っていると、いきなり中在家さんに担ぎあげられるきりちゃん。
びっくりして中在家さんの顔を見ると、ぽつり一言。
「・・・まだ間に合う」
そう言って、反対側に怪士丸を担いで走りだしました。
後ろからは、久作くんと、なぜか大きな風呂敷を背負った不破さんが走ってついてきます。
着いた先は、学園で一番高い建物の屋根の上。目の前にはどんどん打ち上がる花火の華。
「終わり間際のちょうどいい時間だったね」
そうです。みんな黙々と仕事をこなしていたのは、これが観たかったからなのです。
「どう? 周りに遮るものがないからようく見えるだろ?」
そういいながら、お茶と団子を配る不破さん。さっき、不破さんが背負っていた風呂敷には食べ物が入っていたのです。
「さ、仕事も無事に終わったし、花火も綺麗だし、そろそろ機嫌を直してくれないかな? きり丸?」
笑いながらそっと顔を覗き込む不破さんに、思わず顔を逸らすきりちゃん。
「べ、べつに機嫌なんて悪くないですよ!」
「へえ〜、ずっとブスーっとしてたくせにな〜」
意地悪な口調でちょっかいを出す久作くん。とたんに口喧嘩の始まりです。
二人を止めようとする不破さんに対し、これまた我関せずの中在家さんと食べるのに夢中の怪士丸くん。
なんだかんだ言いつつも、結局は笑顔で団子を頬張るきりちゃんと久作くん。
やっぱり仲良しファミリーなのです。

花火が終了の時間になりました。
不破さんが用意しておいた食べ物もそろそろ尽きて、お開きかな〜という時に、中在家さんからきりちゃんに一言。
「・・・今度の秋祭り、予定をあけておく」
「・・・はあ」
意味がわからずきり丸がキョトンとしていると、そっと不破さんがつけ足します。
「秋祭りは予定をあけてきり丸のバイトを手伝うって意味だと思うよ」
「ほえええええっ!?」
思わず中在家さんを見上げるきりちゃん。
「いいい、いいんですか!?」
「・・・今日、よく頑張ってたから」
ぽつりと呟く中在家さん。
まだ信じられないって顔のきりちゃんに、今度は久作くんから一言。
「仕方ないなぁ。委員長がそう言うなら、ボクも手伝うか〜」
「へええええっ!!?」
「あ、ボクも行きたいです〜」
「怪士丸!?」
「あはは、じゃあ、図書委員全員で行こうか」
「不破先輩まで!!?」
まるで狐に抓まれたような顔のきり丸に対し、他のみんなは様々な笑顔を浮かべています。(若干一名、無表情のような顔をしていますが笑顔なんです)
これで、図書委員会の秋の予定が決まりましたとさ。


長くてゴメンなさい・・・。

長いついでに更に駄文。


図書委員会がお開きになってきりちゃんが長屋に戻ると、そこには乱太郎としんべヱがいました。
「委員会お疲れ様〜」
「あれ、もう帰ってきたのか?」
つい、今し方まで花火大会は行われていたのに、今ここにいるってことは、途中で帰ってきたってことです。
「うん。帰ってきちゃったんだ。だって、きりちゃんがいないとつまんないだもん!」
「そうそう! あ、ボク、いっぱいお土産買ってきたんだ! みんなで食べよう!!」
そう言って、たくさんの屋台の食べ物をひろげるしんべヱと乱太郎。

自分の人生、ツイてるなんて思ったことはないけど、自分を気にかけてくれる人がいるんだから、結構ワルくない人生なのかもしんない・・・。
そんなことをコッソリ思ったり思わなかったりのきりちゃんでした。

うん長い。
お目汚し、失礼しました!